※医学的や肌化学的には本来もっと説明が必要ですが、分りやすくするため短くしている所や説明が不十分な所があります。あくまでもスキンケア原材料開発者から見ての、個人的意見として、ご参考までにお願い致します。

肌構造

美容の基本は、まず肌の構造を知る事から始まります。肌の構造を知る事で、その部分がどのような作用を持ち、皮膚がどのように形成されているのかを把握できます。この基本的な肌構造を理解する事により、宣伝などに騙されることなく、「何が肌に良くて」「何が肌に悪いのか」が理解でき、本来の自分の肌を取り戻せる考えとなります。

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表皮の構造

皮膚構造表皮

角質

皆さんが一番悩むのが、この角質層の理解です。

0.02mmの厚さに20層もあり、その間を約16層ぐらいのラメラ構造で、物理的にバリア機能を形成している。

●角質(ケラチン)が、皮膚の大本となり、バリア機能を形成し、油も水も防ぐ。
●ラメラは、角質の間に浸透させない為、脂質と水で層を作り、水も油も防ぐ。

 この角質とラメラで、体内を守るシステムとなり、細胞の核が無いため刺激も無く、バリア機能として物理的に成り立っている。
※物理的とは、水、アミノ酸・脂質(両親媒性)で成り立ち、細胞のような生態的なつながりではない。物理的に乾燥すると角質は剥がれる。

この物理的に繋がった20層の角質が、わずか0.02mmしかなく、毛穴の中にもあり、全身を覆い体内の乾燥を防いでいる。この角質が、60%ぐらい失うと人間は死に至る。それは、角質は物理的に繋がり、乾燥を防ぐ第一のバリア機能なのです。

アトピー性皮膚炎を、思い出すと理解が出来ると思います。アトピーは、フェラグリン不足があり、そのフェラグリンは角質の成分です。角質が無くなるだけで、感染症やアレルギーなどを起こし、水分が保てず痒さや刺激になる。

スキンケアの最大の目的は、この大切な角質層を守り、健康な状態を保つことにあります。

タイトジャンクション

このタイトジャンクションは、細胞が一列に並び、角質の次にあるバリア機能です。水も油も侵入させない構造となっています。

このタイトジャンクションを分かりやすく言うと、皮膚では角質の次にあり、腸では粘膜の次にタイトジャンクションがあります。腸内ではこのタイトジャンクションに穴が空く事により、リーキーガットになります。
※「リーキーガットとは、腸内に穴が空く病気です」

このタイトジャンクションを過ぎると、細胞核が存在し体内となります。体内と外の分かれ目がこのタイトジャンクションと言う、細胞の壁です。

顆粒層

皮膚構造の中では、重要な役割を果たす顆粒層、顆粒状の細胞が重なり2層ぐらいで形成している。この中には、ケラトヒアリン顆粒が沢山含まれ、ケラトヒアリン顆粒には2種類あり、先ほど話したフィラグリンを含むF顆粒とロリクリンを含むL顆粒があります。

フィラグリンF顆粒は、角質になる過程で重要なアミノ酸に分解され、天然保湿因子となり皮膚の水分を保持する働きがある。一方、ロリクリンは角質化を促進する働きがある。

タイトジャンクションも顆粒層に仲に含まれ、大きく見れば顆粒層から体内となります。免疫や刺激、感染やアレルギーなど、ココからが細胞核があるので、反応する恐れがある。

この顆粒層でも、紫外線を反射させる働きがあるため、深部への紫外線ダメージを軽減する役割もある。肌の健康を守るには、一番のバリア機能(角質)が無ければ、この層も細胞が露出し乾燥が起き、感染やアレルギーを起こす原因にもなる。角質が無くなると無防備になる細胞。

有棘層

有棘そうとは、棘が有ると言う意味で、有棘層と言いトゲトゲの細胞の形をしています。表皮の重要な役割を果たし、免疫の要と言うそうです。

顆粒層の次にあり、基底膜の上にある。細胞としては免疫のランゲルハンス細胞やT細胞などの免疫細胞がたくさん存在し、体内の情報を監視し肌の状態を整えている。

ココからが本格的な免疫となり、異物が入るとランゲルハンス細胞が異物を感知しT細胞が、その情報を基に免疫反応を起こし体内を守ろうとします。また、知覚神経も存在する場所でもあるため、人によっては刺激となり場所でもあります。

顆粒層で防げない物を最終的に、免疫と言う防御機能で守る役割です。ここで免疫が過剰に働くと、アレルギー症状が現れます。

基底膜

基底膜は、基礎の膜と言う意味で、細胞分裂が始まる場所で角質製造所です。1個の細胞が、ニコニ分裂し、1個は角質に1個は基底膜にと、永遠に分裂する細胞。厳密に言うと、基底膜の上の表皮基底細胞のみが細胞分裂し、基底膜から離れると分化プロセスに入る。

 

さらに、この基底膜は、ターンオーバーにも大きく関わり、肌の基本的な構造の基礎と言えるそうです。この下には、血管や神経、真皮となります。

●角質細胞を作る
●メラニンで細胞を守る
●血管などから栄養を取り込む

紫外線の事も触れましょう。ここが最終のバリア機能で、メラニンを出します。これが無くなると、細胞が傷つき癌などのリスクが上がります。白人がガンが多いのは、このメラニンが出せず細胞に刺激があるから、細胞がガン化する。日焼けのようなメラニンが出ると、刺激を防ぐ結果となりガン化が少ない、実は美白は、日本人には合わない。あえて白すぎると、刺激が増すと言う事になる。

つまり、基底膜は肌の基本中の基本です。この層から、角化が始まりバリア機能を形成します。この層で作られた細胞が、最終的に角質となりバリア機能を作ります。

【AAAPro】points
基底膜に効果があるレチノールや美白剤、本来は基底膜まで、浸透するとダメージが少なからずある。それは、浸透剤自体が刺激を伴う物で、石油系合成界面活性剤やエタノールが使用される。本来は、スキンケアではなく、血管が違いので栄養から取る方が、最も安心で安全な基底膜をケアする事になる。

レチノールや効果の高い物が、刺激が強くなる理由が、この「浸透」と言う技術の副作用と言っても過言ではない。皮膚の細胞同士のつながりを、薬品で無くすのはバリア機能低下をシミしています。

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角質ラメラの構造

このラメラこそが、角質を繋げる役目でもあり、剥がれる役目でもあり、水と油をブロックする役目もある。この層だけが、物理現象(ラメラ構造)で成り立ち、ナノスケールで分子上繋がり水分もその一つであり、水分が乾燥すると剥がれる仕組みを持つ。その層が、1個の角質層の間に、16層ぐらいあり水分、脂質と言う特殊な構造に、アミノ酸が水と水を繋げ、脂質の間にコレステロールやカフェイン、遊離脂肪酸などが存在する。

肌化学:天然保湿因子(角質の潤い)
①アミノ酸などで水をつ無く役割
②セラミド(リン脂質系)両親媒性で油と水を繋ぐ
③皮脂で、幕を張り水分蒸発を防ぐ

この現象で、ラメラと言う層が形成され、水も油もブロックする仕組みとなっています。

【AAAPro】points
この仕組みを考えた時、合成界面活性剤の石油で水と油を混ぜる物が入ると、石油で作られた物がラメラに合うのか?エタノールのように刺激が有る者は、どうなるのか?

食器用洗剤(合成界面活性剤)の手荒れ、消毒用アルコール(エタノール)での手荒れを思い出せば納得がいくと思います。肌化学とは、このような正しい見方でケアをする方法です。

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防御層

ラメラと顆粒層、有棘層

基底膜から角質の分裂が始まり、有棘層で免疫を司り、顆粒層で角化を行いバリア機能となる。その層がおよそ12層にもなり、毛穴の中から体全体にあります。

本当のバリア機能は、顆粒層から細胞核を失い、生体反応が無い(痛みを感じない)鎧となり、体内を外的刺激から身を守っている。この生体反応が無い細胞が20層ぐらいあり、その間を16層ぐらいのラメラ構造で構成されており、その1層がなんと、たった6ナノメートル目にも見えない大きさで成り立つラメラ構造。

この角質層は0.02mmと極めて薄いながらも、20層と言う一番層の厚い角質となっています。その間のラメラも、水と油を防ぎバリア機能を形成している。もし角質を超えたとしても、免疫細胞や細胞自身の紫外線防御機能などで、体内を維持している。

【AAAPro】points
確かにどれも大切ですが、本当に大切な物は、外と接する皮脂でもあり角質層でもあります。この層が無くなるだけで、肌は維持できず生命も維持できなくなります。それが角質層らえらの大切な防御機能です。それを壊す物は、ダメージとなります。

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構造の進化

皮膚の進化

人間は霊長類の中でも特に独自の進化を遂げ、最高位の存在に至りました。脳の発達により道具を使えるようになり、嘘を信じる心という認知革命を起こしました。また、集団で協力して行動することを学び、二足歩行を身につけて長距離移動が可能になりました。

この進化の過程で、人間は森林に住まなくなり、体毛が退化しました。これは、体温調整のために有利に働いたと考えられます。長距離の持久力による効率的な体温調整、皮膚の発汗による冷却、そして道具を使って服を作ることによる防御機能の獲得など、人間はこれらの機能を手に入れる一方で、体毛を失いました。

したがって、人間の「肌構造」を理解することは、スキンケアの基本となる重要な知識です。人間の皮膚は、長い進化の過程で獲得した特性を持っているのです。

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もっと詳しい肌構造

表皮細胞

先ほどは層で分けましたが、これは細胞単位でみた物です。

  1. ルシダム層
    この層は、足裏と掌にだけあるそうで、普通皮膚と違う構造で成り立ちます。

  2. ケラトヒアリン顆粒細胞
    顆粒層に存在し、紫外線も防ぐ細胞。フェラグリンの前駆体の細胞

  3. ランゲルハンス細胞
    枝のような細胞で、周囲の情報を伝え免疫の働きをする細胞

  4. メルケル細胞
    感覚情報の周りにある細胞で、神経と複合体して動く細胞

  5. メラノサイト
    メラニンを産生し、日傘の役割で体内を守る

  6. 基底細胞
    基底膜細胞が、細胞分裂で角質の素を作り、もひとつは基底膜になる。永遠と続く細胞分裂で、衰えはこの細胞分裂と大きく関わる。

これらの細胞が適切な場所に存在し、その機能を発揮します。このバランスが崩れると、角質は乾燥し剥がれ、そのシグナルを受け取り角化が起き、ターンオーバーを促進する。この絶妙なバランスが崩れると乾燥が始まり、ダメージ量で様々な細胞に影響しトラブルを起こす。

【AAAPro】points
この肌化学を基礎にすると、角質がどれほど大切かが分かると思います。これを壊し浸透させる事はナンセンスで、根本的な技術が合わないと言う結果です。

だから、入浴後の素肌は、警告を乾燥と言う状態で表しています。その自分の肌のシグナルを、大切に感じてケアをする事が大切です。